設立趣意書
地盤品質判定士会九州支部設立趣意書
2015年に地盤品質判定士会が発足し、7年が経過しました。その間、熊本地震、北海道胆振東部地震などの地震災害や、九州北部豪雨災害をはじめとする土砂崩れ災害などが発生しており、多くの住宅が被災しました。そして、これら住宅災害のリスクの高まりを受け、多くの地方自治体からは、住民支援やフォローアップ支援の協力要請が増え、地盤品質判定士会の活動範囲もますます拡がってきております。
これらの活動をさらに積極的、精力的に全国ベースで進めるために、地盤品質判定士会は2020年に法人登記し、その後、地方に支部を設立しており、現在では、神奈川支部、関西支部、中部支部、東北支部、中国支部が立ち上がっております。
九州では、これまで、熊本地震対策部会が中心となり、これら地方自治体や一般市民の要請に応えてきましたが、九州全域の活動を行う場合、組織的に困難な状況です。そこで、全九州への対応を取るために九州支部を設立するに至りました。
九州は、台風、地震が多発する地域であり、また、火山群の上に存在する島嶼であるため、地形・地質は急峻かつ脆弱、複雑であることもあり、古来より自然災害が多発してきました。近年は気候の激化も加わり、豪雨災害も頻発する状況で、浸水、斜面崩壊、崖崩れなどによる住宅被害が多発しております。
また、日向灘に面する九州東部は南海トラフ地震による被害も危惧されており、大規模地震災害への備えも必要な状況にあります。
そこで我々は、九州地方在住の地盤品質判定士及び地盤品質判定士補を対象に組織化した一般社団法人地盤品質判定士会九州支部を設立し、地域密着型の活動及び地盤の安定評価方法の平準化と高度化並びに会員の情報交換を図り、地盤の健全性評価を通じて、宅地災害の防止・抑止あるいは被災後の復旧・復興を支援することで,地域住民の快適な生活環境の維持に寄与するものであります。
2022年10月1日
地盤品質判定士会九州支部設立準備会